1790年: アカデミー・フランセーズ(Acadmie francaise)の特別委員会で,メートルの1/10を稜とする立方体の蒸留水の質量を基準とする提案が可決された。
1799年: キログラムは4℃における純粋な水1dm3の容積が持つ質量とし,純白金Ptでこれと同じ質量の分銅をつくり,これを確定キログラム原器(kilogramme des Archives)とした。
この原器を採択したころからすでにこの原器が理論上の値と200〜300mgの差を持っていることが指摘され,また質量の単位の基準が長さによるのは整合性が良くないことが指摘された。
1889年: 第1回国際度量衡総会において,多数の新しいキログラム原器がメート原器と同じ材質の白金Pt90重量%, イリジウムIr10重量%合金で作成され,その中から「kilogramme des Archivesに最も近い1本が国際キログラム原器」に指定され,この原器の質量を1kgと定義・承認した。この取り決めは現在に至っている。
2019年:2018年の第26回国際度量衡総会においてキログラムの定義が変更された。まず, プランク定数h = 6.626 070 15 × 10-34 Jsが定義され,これがkg m2a-1と等しい。ここで,メートル(m)は真空中の光速を299 792 458 m/sから秒(s)は 133Cs原子の摂動を受けない基底状態の超微細構造準位間の遷移周波数ΔνCsを9 192 631 770 Hzとすることから定義される。
参考文献: